2013年11月2日土曜日

Wikipedia の "代償性発汗" (Compensatory hyperhidrosis)のページを訳してみて思ったこと

前回の記事 では Wikipedia の Compensatory hyperhidrosis のページ を訳してみたのですが、そこで書かれていたことについて3箇所ほど気になったところがあって、私の考えを少しまとめてみようと思います。


まず最初に、代償性発汗は「体温が異常に高くなったと視床下部(脳)が認識することが原因と考えられています。」と書かれていたことです。

ETS を受ける以前にサウナなどの暑い所に行って出る汗の量とは明らかに違います。それに夏に電車に乗った時には空調がどれだけ効いていても汗が絶えず出続けたりとしていました。
私の経験で言えば確かに体が火照ってもいたし体感温度が上がっていたという事実はあります。
しかし、私は下図の通りで、あくまで脳から脊椎への指令、脊髄の汗を出そうという活動は正しく行われているものの、その先の交感神経幹で神経の流れが上下で不釣り合いに分断されてしまったためというのが直接の原因だと思っています。
このようになったために頭の汗が減り、冷やすことができなくてさらに汗が助長されて増えるというのはあると思ってます。でも視床下部が誤動作というか過剰に反応することが代償性発汗の原因というのは私は違うと思っています。


次に、「手術前と手術直後の体の汗の総量を評価する唯一の研究では、手術によって治療された対象の領域はそれほどたくさんではなくとも、患者は術後によりたくさんの汗をかくようになるということを結論付けました。」と書かれている部分です。

私は ETS はこのように神経の流れを変えてしまう手術だと考えています。
神経の流れを変えて汗を止めようとしている箇所は手のひらだけでなく、頭、腕など上半身全てに影響する箇所だと思っています。
身体の神経の流れを根元から変えて片側(下半身)に寄せているので、片側遮断であれ低位と呼ばれる部位での遮断であれ、汗の増える部分は確実に存在し、その汗は必ず増えると思ってます。これは書かれている通りに考えています。


後もうひとつ気になる箇所がこの部分です。
味覚性発汗すなわちフライ症候群は・・・神経が再生することによって、唾液腺につながる ANS 繊維が汗腺と誤ってつながってしまったためと考えられています。

私はリバーサル手術を受けてから回復するにつれて味覚性発汗も無くなりました。もし書かれていたように「神経が再生して他の組織とつながる」ことが理由で味覚性発汗が起きているとすれば、リバーサル手術を受けても味覚性発汗が回復して減ることはもうないはずなのです。唾液を出す行為は食べ物だけではなくて例えば運動をしたときでも唾液は良く出たりもしますから、そういった時だって味覚性発汗に相当するような頭からの汗は出るべきなのです。
そのような理由により、神経が再生して他の場所とつながるというフライ症候群によって味覚性発汗が起きているという考えは、私は正しくないと思ってます。
詳しくは分からないけど、汗の出方から言えば、私が日記でよく書いている「神経の移動に伴って出る汗」と同じような類のものではないかと思ってます。背中やお腹から汗がだらだらと出て、一旦出きったら汗は止まるという出方です。私はオリーブなどの油のある食べ物を口にした時、ダダ漏れになるような、何かストッパーが外れたかの様な感じで頭から汗をかきました。暑さによるものでも緊張や興奮などの感情に依存するような出方とも全く違う類のものでした。

では。

まるとん

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