手掌多汗症の症状・エピソードを紹介し、ETS手術を紹介し、最終的にはETS手術を受けて(激しい代償性発汗が出たけど)満足だった、というストーリーでした。
私が見て思ったのは。。。
- 多汗症が辛いというエピソードをたくさん織り交ぜていて、その点は良いと思いました。だけど最終的にETS手術を肯定するストーリーになっていたのが不愉快でした。
- 代償性発汗が出た時の映像は正しいように思いました。だけど「このような代償性発汗になる人は100人に1人か2人」という説明には同意できなかったし、「それでも受けて良かった」という感想に対しては「ほんとかな?」っていう疑いの目で見てしまいました。
- 多汗症ではない人達が知るきっかけとしては良かったかもしれない。だけど手術に対するリスクが過小評価されたことで、「大変ですね、でも手術すれば治るんでしょ」みたいに軽く思われたりしないか、ちょっと心配になりました。
この手術に対してリスクが非常に高いということが伏せられてます。
- ほとんどの人はあの映像のような代償性発汗となるので、そうなる前提で、それだけの覚悟がある人だけが手術を受けるべきです。
- 手術を受けたことでQOLが下がったと不満を持ってる人もいるし、学校や仕事を続けられず手術を後悔してる人もいます。しかしそういった人達に対する救済措置は無く、身体的にも精神的にも追い詰められています。
- ETS手術の後遺症は代償性発汗以外にもいろんな訴えがネットにはありますし、後遺症が数年経ってから表面化したり年々悪化していると訴える人も多くいます。医者に相談しても年のせいだと言われたり、自律神経失調症と診断されたり、精神科を受診するよう勧められたり、といった二重被害を訴える人達もいます。
「リスクを調べて理解して、全てを承知でそれでも手術を受ける」というのなら良いと思うのです。だけど「今回のテレビ放送を見て、それだけの情報で手術に飛びついて、結局手術に後悔した」なんてことが無いように、ってのを祈るばかりです。
これは別の日の放送についてですが、世界仰天ニュースは出演者の主張よりも制作者サイドのシナリオに沿った形で作られていると伝えられました。
返信削除【日テレ】『世界仰天ニュース』に出演した女性「全然違う」「取材に来る前からストーリーが決まっていたんだろうなあと思う」「取材の意味がないと思う」
※いわゆるまとめサイトで、かなりうっとしい広告が散りばめられていますが、そこを無視すれば内容を読むことができます。。
この時の出演者は芸能人(アイデンティティ見浦彰彦さん)でしたが、テレビ制作サイドのシナリオがあらかじめあった場合、出演者の本音の主張は放送に反映されなかった可能性もあり得ます。
「代償性発汗は最悪レベルでひどいが受けて良かった」というのは果たして事実なのか?本当に最悪レベルの代償性発汗持ちなら夏に外で活動することは不可能です。だから疑わしいと私は感じているのです。。