2020年10月20日火曜日

多汗症に使われる内服薬について

多汗症によく使われる内服薬の種類
※代償性発汗の対策としては抗コリン薬がよく使われている。

抗コリン薬とは
  • アセチルコリン(神経伝達物質)の働きを阻害する。
    • アセチルコリンは、運動神経の神経終末、交感神経と副交感神経の神経節、副交感神経(迷走神経)の神経終末、交感神経(汗腺のみ)の神経終末における伝達物質として機能する。
  • 一般的に「抗コリン作用」は副交感神経を抑制すると言われるが、汗分泌のための腺前神経伝達物質もアセチルコリンであるため、多汗症の治療にも使われる。
  • 多汗症に使われている薬:プロバンサイン / オキシブチニン(Ditropan)
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交感神経α1受容体遮断薬とは
  • 交感神経のアドレナリン受容体のうち、α受容体に対して遮断作用を示す薬剤。
  • 主に高血圧・尿路結石・前立腺肥大による排尿障害などの治療に用いられている。
  • 多汗症に使われている薬:テラゾシン
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抗不安薬とは
  • 不安およびそれに関連する心理的・身体的症状の治療に用いられる。
    • 多汗症それ自体の治療ではなく、発汗に対する恐怖心を抑えるのに使う。
  • 抗不安薬の種類は SSRI / ベンゾジアゼピン / アザピロン / バルビツール酸 / プレガバリン / 天然ハーブ に分類される。
  • 多汗症に使われている薬:グランダキシン / パキシル
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漢方薬とは
  • さまざまな生薬の組み合わせによって作られる漢方医学の理論に基づく医薬品。
  • 薬局などで市販薬を購入する、漢方薬局で調剤してもらう、医療用漢方製剤を病院で処方してもらう、といった入手方法がある。
  • 多汗症に使われている薬:防已黄耆湯補中益気湯桂枝加黄耆湯
  • 私が処方された薬:黄連解毒湯・抑肝散(→ 日記
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プロバンサイン(Pro-Banthine)
  • 多汗症では唯一の保険適用治療薬で、代償性発汗にも使われる。
  • ジェネリックはプロスパス(Prospas)。
  • プロバンサインもプロスパスも個人輸入で購入できる。プロスパスの方が安い。
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オキシブチニン(Oxybutynin Hydrochloride)
  • 日本ではあまり聞かないが、海外では代償性発汗のためによく使われている。
  • アメリカではDitropan、インドではTropanといった名前で売られている。
  • Ditropanは高価だが、Tropanは個人輸入で安く購入できる。

テラゾシン(Terazosin)
  • 日本では前立腺肥大症の薬として使われているが、海外では代償性発汗のために使用している人がいる。
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グランダキシン(トフィソパム)
  • ベンゾジアゼピン系の抗不安薬。
  • 長期間使用すると耐性や依存が生じるため、短期間に限定される。
    • 一時的な不安や緊張を抑える、あるいは別の薬が効くまでの一時利用に使う。

パキシル(パロキセチン)
  • SSRI系の抗不安薬。
  • 日本でのパキシルの適応は、成人のうつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害、社交不安障害、心的外傷後ストレス障害。
    • 発汗自体を止めるものではなく、不安や恐怖心といったものを抑える。
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防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
  • 疲れやすい、むくみ、肥満、多汗症といった症状に用いられる。
  • 構成生薬は 防已(ボウイ)/ 黄耆(オウギ)/ 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)/ 生姜(ショウキョウ)/ 大棗(タイソウ)/ 甘草(カンゾウ)の6種類。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
  • 胃腸の働きをよくして体力を回復させる。寝汗や多汗症の適応もある。
  • 構成生薬は 人参(ニンジン)/ 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)/ 黄耆(オウギ)/ 当帰(トウキ)/ 陳皮(チンピ)/ 大棗(タイソウ)/ 柴胡(サイコ)/ 甘草(カンゾウ)/ 生姜(ショウキョウ)/ 升麻(ショウマ)の10種類。
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桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
  • 体の熱や炎症をとり機能の亢進をしずめる。寝汗や多汗症の適応もある。
  • 構成生薬は 桂皮(ケイヒ)/ 黄耆(オウギ)/ 芍薬(シャクヤク)/ 生姜(ショウキョウ)/ 大棗(タイソウ)/ 甘草(カンゾウ)の6種類。

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