多汗症によく使われる内服薬の種類
- 抗コリン薬
- α1遮断薬
- テラゾシン:海外の代償性発汗患者が良く試している。
- 抗不安薬(向精神薬)
緊張や不安を抑えることによって汗を抑える。 - 漢方薬
多汗症が健康保険上の適応症にもなっているもの。
※代償性発汗の対策としては抗コリン薬がよく使われている。
抗コリン薬とは
- アセチルコリン(神経伝達物質)の働きを阻害する。
- アセチルコリンは、運動神経の神経終末、交感神経と副交感神経の神経節、副交感神経(迷走神経)の神経終末、交感神経(汗腺のみ)の神経終末における伝達物質として機能する。
- 一般的に「抗コリン作用」は副交感神経を抑制すると言われるが、汗分泌のための腺前神経伝達物質もアセチルコリンであるため、多汗症の治療にも使われる。
- 多汗症に使われている薬:プロバンサイン / オキシブチニン(Ditropan)
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交感神経α1受容体遮断薬とは
- 交感神経のアドレナリン受容体のうち、α受容体に対して遮断作用を示す薬剤。
- 主に高血圧・尿路結石・前立腺肥大による排尿障害などの治療に用いられている。
- 多汗症に使われている薬:テラゾシン
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プロバンサイン(Pro-Banthine)
- 多汗症では唯一の保険適用治療薬で、代償性発汗にも使われる。
- ジェネリックはプロスパス(Prospas)。
- プロバンサインもプロスパスも個人輸入で購入できる。プロスパスの方が安い。
オキシブチニン(Oxybutynin Hydrochloride)
- 日本ではあまり聞かないが、海外では代償性発汗のためによく使われている。
- アメリカではDitropan、インドではTropanといった名前で売られている。
- Ditropanは高価だが、Tropanは個人輸入で安く購入できる。
テラゾシン(Terazosin)
- 日本では前立腺肥大症の薬として使われているが、海外では代償性発汗のために使用している人がいる。
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グランダキシン(トフィソパム)
- ベンゾジアゼピン系の抗不安薬。
- 長期間使用すると耐性や依存が生じるため、短期間に限定される。
- 一時的な不安や緊張を抑える、あるいは別の薬が効くまでの一時利用に使う。
パキシル(パロキセチン)
- SSRI系の抗不安薬。
- 日本でのパキシルの適応は、成人のうつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害、社交不安障害、心的外傷後ストレス障害。
- 発汗自体を止めるものではなく、不安や恐怖心といったものを抑える。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 疲れやすい、むくみ、肥満、多汗症といった症状に用いられる。
- 構成生薬は 防已(ボウイ)/ 黄耆(オウギ)/ 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)/ 生姜(ショウキョウ)/ 大棗(タイソウ)/ 甘草(カンゾウ)の6種類。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 胃腸の働きをよくして体力を回復させる。寝汗や多汗症の適応もある。
- 構成生薬は 人参(ニンジン)/ 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)/ 黄耆(オウギ)/ 当帰(トウキ)/ 陳皮(チンピ)/ 大棗(タイソウ)/ 柴胡(サイコ)/ 甘草(カンゾウ)/ 生姜(ショウキョウ)/ 升麻(ショウマ)の10種類。
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