2020年11月4日水曜日

[漢方]補中益気湯について

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)とは
中は腹部を差し、「中を高める(胃腸の働きを良くする)ことで気を増す」という意味がある。元気がなく疲れやすい、虚弱体質など気虚症状に用いられる漢方薬。
元気を補う補気剤の代表的処方であり、「医王湯(いおうとう)」の別名を持つ。


効能
製薬会社によっても若干異なるが、概ねこのような感じとなっている。
  • 食欲不振 / 虚弱体質 / 疲労倦怠
  • 病後・術後の体力増強
  • 多汗症 / 寝汗
  • 胃弱 / 貧血症 / 低血圧
その他、アトピー性皮膚炎にも効果があるとする研究もある。


成分(配合生薬)
  • 人参(にんじん)4.0・・・滋養強壮作用
  • 白朮(はくじゅつ)4.0・・・ツムラ社は蒼朮(そうじゅつ)
  • 黄耆(おうぎ)3.0・・・滋養強壮作用
  • 当帰(とうき)3.0
  • 柴胡(さいこ)2.0
  • 陳皮(ちんぴ)2.0・・・胃腸の働きをよくする
  • 大棗(たいそう)2.0
  • 生姜(しょうが)2.0・・・胃腸の働きをよくする
  • 甘草(かんぞう)1.5
  • 升麻(しょうま)1.0・・・のどの痛み、痔に効く


副作用
重大な副作用としては間質性肺炎、偽アルドステロン症、低カリウム血症、ミオパシー、肝機能障害、黄疸など、その他の副作用としては発疹、蕁麻疹、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢など。
※偽アルドステロン症:血圧を上昇させるホルモン(アルドステロン)が増加していないにも. 関わらず、高血圧、むくみ、カリウム喪失などの症状があらわれる。
※ミオパシー:低カリウム血症の結果として現れ、脱力感、四肢痙攣・麻痺などが起きる。


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