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2013年11月1日金曜日

Wikipedia の "代償性発汗" (Compensatory hyperhidrosis)の日本語訳を作りました

Wikipedia の翻訳第二弾、今度は代償性発汗です。
英語版で Compensatory hyperhidrosis という項目が Wikipedia にあるのですが、日本語で書かれたページはないみたいで、その日本語訳を作ってみました。

Wikipedia の規則上、英語の文章を翻訳したものは GNU Free Documentation License の範囲で自由に公開することもできるドキュメントになるということです。その代わり、この文章の著作権は引き続き Wikipedia が持っていることになります。

以下は 2013.11.1 時点の文章を私なりに噛み砕いて訳したものとなります。

代償性多汗症(Compensatory hyperhidrosis)

代償性多汗症は神経障害の一形態です。脊髄の疾患、胸部の疾患、脳血管の疾患、神経の外傷を持つ患者が、あるいはそういった症状のための手術をした後で、発症します。この症状の正確なメカニズムはあまりよく理解されていません。体温が異常に高くなったと視床下部(脳)が認識することが原因と考えられています。

緊張、怒り、過去に経験したことの心の傷(トラウマ)、恐怖、のために起きる過度の発汗は多汗症(Hyperhidrosis)と呼ばれています。

代償性多汗症(Compensatory hyperhidrosis)は、重度の局所多汗症(多くのケースでは体のただ一か所に汗が集中して出る症状)を治療することを目的とした内視鏡胸部交感神経切除術(ETS)の最も一般的な副作用となっています。リバウンド(rebound)とも反射性発汗(reflex hyperhidrosis)とも言われることがあります。一部の人にとっては、交感神経切除術の後の代償性発汗は破滅的で、その症状に苦しむ人たちは一日に2度も3度も汗まみれの服を着替えなければならなくなります。Dr Hooshmand によれば、交感神経切除術は温度調節機能を永続的に損傷させてしまいます。交感神経系の温度調節機能の恒久的な破壊によって、温度調節を行うのとは反対側の部位では、反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)といった合併症を引き起こすかもしれません。

脇の下や手のひらの多汗症そして赤面症のための手術の後で、背中や胴体の治療しなかった領域に極度の汗をかく可能性があります。汗は切除をしたレベルより下側の体表面全体に広がるかもしれません。交感神経の切断箇所より上の上半身では、患者は汗をかくことができず体を冷やすこともできなくなります。体の体温調節機能を損ない体温の上昇につなげ、過熱や高体温症に至り得るものです。交感神経の切断箇所より下の下半身では、体の温度は著しく下がり、サーマル画像で見るとくっきりと対称的な写真を見ることもできます。交感神経が影響を及ぼした上下の領域の温度差は10℃になることもあります。

メカニズム(Mechanism)

'代償性' という言葉は大きく誤解を与える言葉です。それは、交感神経切除のあと手の平や顔から身体の他の領域に汗の出力先を変える、といった効果を得るような、そんな(代償性の)メカニズムがあるようにほのめかすからです。交感神経切除術の後におきる発汗は、交感神経系と視床下部前方との間の反射サイクルです。もし人間の脳に向かう交感神経の信号をさえぎることなく手の汗を止まることができれば、反射性発汗は起きないでしょう。

代償性多汗症は交感神経の機能を逸脱した症状となっています。手術前と手術直後の体の汗の総量を評価する唯一の研究では、手術によって治療された対象の領域はそれほどたくさんではなくとも、患者は術後によりたくさんの汗をかくようになるということを結論付けました。

疫学研究(Epidemiology)

交感神経切除を受けようとする人の中で、誰がこの種の疾患がひどくなるのかどうかを予測することは不可能です。性別、年齢、体重などとも無関係です。誰がより影響を受けやすいのか、といったことを予測できるようなテスト手法もスクリーニングプロセスも一切存在しません。

バリエーション(Variations)

味覚性発汗あるいはフライ症候群は自律神経疾患で良く話題に出るもう一つの症状です。味覚性発汗は、強い唾液刺激を生み出すような食べ物を食べたり、それについて考えたり、しゃべったりしたときにもたらされます。神経が再生することによって、唾液腺につながる ANS 繊維が汗腺と誤ってつながってしまったためと考えられています。体の無汗部分におけるこのような汗のほかにも、紅潮、鳥肌、体温の低下-血管収縮、そして感覚異常となることがあります。異常な味覚性発汗は交感神経切除者の73%にまで及んでいて、両側切除を行った場合にはとりわけ一般的なものとなっています。唾液に連動する顔の汗は、糖尿病で、群発性頭痛で、鼓索神経(chorda tympani)の傷害の後で、帯状疱疹という感染症の後で、起きることもまた述べられています。

ファントム症候群による汗は自律神経障害のもう一つの形態です。(事故の後で)神経が損傷した人に、糖尿病患者に、交感神経切除の結果として、観察されることがあります。ファントム発汗は皮膚は乾燥しているままで汗をかいているという感覚のことです。この症状に悩む人は実際に汗をかいているのか、それとも単にその感覚があるだけなのかを区別することができなくなります。その現象は無汗で神経が無い場所で感じられ、異常な交感神経系の機能を見せつけています。

訳:まるとん

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※このページを書いて思ったことについて Wikipedia の "代償性発汗" (Compensatory hyperhidrosis)のページを訳してみて思ったこと でまとめています。こちらも良かったらみてくださいね。

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