2013年11月8日金曜日

Wikipedia の "自律神経失調症" (Dysautonomia)を訳して思ったこと~ETS手術と自律神経失調症との関係について~

Wikipedia の Dysautonomia (自律神経失調症)というページを訳しました。(訳した文章はこちらにあります。)
日本語版 Wikipedia にも 自律神経失調症 の項目はあるのですが、書かれていた項目がちょっと違ったので、その違いについて、そしてそれを読んで思ったことについて書いてみようと思います。
※なお、2013.11.8時点の記載を基にしています。

日本語版では「交感神経と副交感神経の2つから成り立つ自律神経のバランスが崩れた場合に起こる症状の総称」と説明しています。
反対に英語版では「自律神経系(ANS)のあらゆる疾患または不調のことを言います。」となっています。自律神経失調症は英語だと Dysautonomia となるのですが、この単語は自律神経障害とも訳されるため、少し範囲が広いみたいです。

実際日本語版では「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」と書かれており、合わせて「交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れることにより症状が起きる」となっています。その一方で、英語版では病的原因についてもリストアップして説明しています。例えば糖尿病。糖尿病は高血糖になることから、神経がむくんだり、高血糖で変性した蛋白がたまったり、神経に栄養を供給する細い血管がつまって神経が部分的に死滅するなどの理由から自律神経障害を引き起こしたりするのだそうです。それだけでなくさらに下記の記述がありました。「中枢性塩類喪失症候群のように、自律神経系に損傷を与えてしまう物理的な外傷または怪我」。
中枢性塩類喪失症候群がなんだかはよく分かりません、でもETS手術は胸部交感神経節(つまり自律神経の一部分)を遮断するので、これはつまり 自律神経系に損傷を与えてしまう物理的な外傷 なんじゃないかと私は思うのです。何故なら自律神経は交感神経と副交感神経を合わせた総称だからです。
従ってETS手術は "手の汗を止める手術" というよりかはむしろ "自律神経障害の状態をあえて作りあげる手術" ということもできるんじゃないかと思いました。

この様な事が書かれていました。

自律神経障害の患者に起きる主な症状は以下のようなものがあります。
・過度の倦怠感
・過剰なのどの渇き(多飲症)
・立ちくらみやめまい
・不安やパニック(ただし精神的な要因で起きるものではない)
・心拍数の上昇または下降
・起立性低血圧、時にその結果として起きる失神(卒倒)

全部が当てはまるかは分からないです。でもひどい倦怠感であるとか不安やパニックは ETS 手術を受けた後に起きるようになったということはよく聞く話です。

低位の切除なら安心だという切除部位の問題だけでは既にないと思うのです。
そして ETS  を受けた後で悪いことが起きたものは全て自律神経失調症で医者は片づけることができるということになります。ETS 手術がそもそも自律神経失調症の原因を作っているのであれば。。。

では。

まるとん

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