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2013年11月27日水曜日

Wikipedia の "交感神経系" (Sympathetic nervous system)の日本語訳を作りました

Wikipedia のページを翻訳しました。今回は交感神経系(Sympathetic nervous system)です。
交感神経系は日本語のウィキペディアにも記載があります(日本語版へのリンクはこちら)が、記述内容は若干異なっていて、英語版の方が詳しく書かれています。

Wikipedia の規則上、英語の文章を翻訳したものは GNU Free Documentation License の範囲で自由に公開することもできるドキュメントになるということです。その代わり、この文章の著作権は引き続き Wikipedia が持っていることになります。

以下は 2013.11.27 時点の文章を私なりに噛み砕いて訳したものとなります。

交感神経系(Sympathetic nervous system)

交感神経系(SNS)は3つの主要な自律神経系のうちの一つです(他の2つは腸神経系と副交感神経系)。その一般的な活動は身体の神経系の闘争·逃走反応を引き起こすことです。しかしながら、恒常性を維持するため基本的には常に活動し続けているものです。この系の名称は交感(sympathy)のコンセプトと関連して、その起源をもっています。

概要(Overview)

自律神経系の他の2つの構成要素と同じく、交感神経系は体内のほとんどの器官を制御しています。闘争·逃走反応で見られるようなストレスは、一般的には休息時に身体の維持を促進するために働く副交感神経に対抗するものと考えられています。副交感神経系と交感神経系の両方の広範囲の機能はそう単純なものではないですが、おおざっぱにはこの説明が役に立ちます。

交感神経系を介して信号を伝達するのに関与する2種類のニューロンがあります。短い方の節前ニューロンは脊髄(特にT1~L2レベル)の胸部領域を起点としていて神経節、しばしば節後ニューロンとシナプスする脊椎傍らの神経節、を渡り歩きます。そこから、長い節後ニューロンが、身体の大部分に渡って延びています。

神経節内のシナプスでは、節前ニューロンはアセチルコリンを放出します。アセチルコリンというのは節後ニューロン上のニコチン性アセチルコリン受容体を活性化する神経伝達物質です。この刺激に反応して、2つの重要な例外はあるのですが、節後ニューロンはノルエピネフリンを放出します。ノルエピネフリンというのは末梢のターゲットとなる組織上のアドレナリン受容体を活性化します。ターゲットとなる組織の受容体を活性化させることは交感神経系と関連した効果を引き起こします。

上記で述べた2つの例外というのは、汗腺および副腎髄質のクロマフィン細胞の2つの節後ニューロンです。汗腺の節後ニューロンはムスカリン受容体を活性化させるためにアセチルコリンを放出します。副腎髄質のクロマフィン細胞は節後ニューロンに類似しています。副腎髄質は交感神経系と協力しながら発達して、修正された交感神経節として活動します。この内分泌腺の中で、節前ニューロンはクロマフィン細胞とシナプスし、すなわち血液中に直接ノルエピネフリンとエピネフリンを放出するようクロマフィン細胞を刺激します。

機能(Function)

交感神経系は生きている器官の沢山の恒常性機能を増加させたり減少させたりといった制御を担当しています。SNS(交感神経系)からの繊維は、瞳孔の直径、腸運動、尿の排出など多様なものに対しても少なくともいくつかの調節機能を提供するといった風に、ほとんどすべての器官の組織を神経支配しています。これは、一般的には闘争·逃走反応として知られる、神経的そしてホルモン的なストレスの反応を媒介するということで最もよく知られています。この応答は身体的な交感神経副腎の反応としてもまた知られていて、副腎髄質で終わる節前交感神経線維(しかし他のすべての交感神経線維でもまたそうなっています)がアセチルコリンを分泌します。そのことは大量のアドレナリン(エピネフリン)の分泌と、少量のノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の分泌を活性化させます。したがって、主に心臓血管系に作用するこの反応は、交感神経系を伝って伝達したインパルスで直接的に、副腎髄質から分泌されたカテコールアミンで間接的に、媒介されます。

交感神経系が体が活動するための初回刺激(プライミング)をになっていて、交感神経系は生存を維持するために最初に働きかける有機体なのだということを提案する革新的な理論家もいます。このプライミングの一つの例としては目覚めの直前の瞬間にあって、交感神経の流出が行動の準備のために自発的に増加します。

組織(Organization)

交感神経は、脊柱の中から、中間帯外側細胞柱(あるいは側角)にある脊髄の中央に向かって、発生していて、脊髄の胸部第一セグメントから始まり、第二あるいは第三腰部セグメントにまで伸びていると考えられています。その細胞は脊髄の胸部と腰部の領域で開始しているので、SNSは 胸腰部の流出を持つと言われます。これらの神経の軸索は、前根を通じて脊髄を出ていきます。これらは脊柱(感覚)神経の近くを通り、脊髄神経の前枝に入ります。しかし、身体の神経支配とは異なり、これらはすぐに、脊椎傍(脊柱の近くに位置)あるいは脊椎前(大動脈分岐の近くに位置)で脊椎に沿って伸びている神経節のいずれかに接続されている白交通枝(それぞれの軸周辺のミエリンの白く光った覆いからそう言われます)を通って分かれていきます。

ターゲットとなる器官や腺に到達するため、軸索は体の中で長い距離を移動しなければならず、これを達成するために、たくさんの軸索がシナプス伝達を通じて第二の細胞へ情報伝達をリレーします。軸索の末端は第二の細胞の樹状突起に、空間を渡って、シナプスをリンクします。第一の細胞(シナプス前細胞)は第二の細胞(シナプス後細胞)を活性化するシナプス間隙を越えて神経伝達物質を送ります。そしてメッセージは最終目的地にまで送られます。

シナプス前神経の軸索は傍脊椎神経節または脊椎前神経節のいずれかで終了します。軸索がその終端にまでたどり着くまでに取られる4つの方法があります。すべての場合において、軸索は発信元の脊髄神経から同レベルに位置する傍脊椎神経節に入ります。この後、この神経節でシナプスしたり、より上位の傍脊椎神経節に向かって上るように、あるいはより下位の傍脊椎神経節に向かって下るようにシナプスしたり、あるいは、脊椎前神経節に下ったり、シナプス後細胞とシナプスしたりします。

そのあと、シナプス後細胞は、ターゲットとした終端のエフェクター器官(すなわち腺、平滑筋など)を神経支配するよう進みます。傍脊椎神経節や脊椎前神経節は比較的脊髄に近いので、シナプス前ニューロンはシナプス後のニューロンに比べて一般的にははるかに短く、シナプス後ニューロンは目的地にたどり着くために体全体に延びて行かなくてはならない。

上述のルートにおける注目するべき例外は副腎髄質の交感神経支配です。この場合、シナプス前ニューロンは、脊椎前神経節を通過した後、傍脊椎神経節を通り、その後副腎組織と直接シナプスします。この組織は、シナプス前ニューロンによって活性化された時神経伝達物質(エピネフリン)を直接血流の中に放出するといった性質の、疑似ニューロンを持つ細胞で構成されています。

SNSおよび末梢神経系の他の構成要素において、これらのシナプスは神経節と呼ばれる部位で作られます。繊維を送り出す細胞は節前細胞と呼ばれ、一方で繊維が神経節を出る細胞は節後細胞と呼ばれます。前述のように、SNSの節前細胞は脊髄の胸部一番目の領域から腰部第三の領域までの間に位置しています。節後細胞は神経節に細胞体を持ち、器官や腺をターゲットに軸索を送り出します。

神経節は単に交感神経幹だけでなく、頚部神経節(上位、中位、下位)もまた含んでいて、頭、胸部の器官、腹腔神経節や腸間膜神経節(腸への交感神経繊維を送っています)に交感神経繊維を送り出しています。

感覚(Sensation)

自律神経系の求心性繊維は、身体の内部の器官から中枢神経系(CNS)に向かって戻る方向へ感覚の情報を伝達するもので、遠心性繊維のように副交感神経繊維や交感神経繊維に分かれてはいません。その代わり、自律神経の感覚情報は、一般的な内臓求心性線維によって伝えられます。

一般的な内臓求心性感覚は、主にCNSに伝達される中空器官や腺からの無意識の運動反射感覚です。無意識の反射アークは通常は検出できる感覚ではないが、ある条件下では、関連痛といった形となってCNSに痛みの感覚を送信することもあります。もし腹膜腔が炎症を起こしたり、腸が突然膨張したりした場合、体は問題の起きた器官の痛みの刺激として求心性の痛みの刺激を解釈するでしょう。この痛みは通常局在化しないものです。その痛みは通常は内臓求心性シナプスと同じ脊髄神経にある真皮節に関連づけられます。

情報伝達(Information transmission)

メッセージはSNSを通じて双方向に流れます。遠心性のメッセージは同時に体のさまざまな部分の変化をトリガーすることができます。例えば、交感神経系は心拍数を加速することができ、気管支の通路を広げ、大腸の運動性を下げ、血管を収縮させ、食道のぜん動運動を高め、瞳孔の散大や鳥肌や発汗を引き起こし、血圧を上げます。

最初のシナプス(節前ニューロンから節後ニューロンへ)はアセチルコリン(神経伝達物質)によって活性化されるニコチン受容体により、媒介されます。節後ニューロンのターゲットのシナプスはアドレナリン受容体によって媒介され、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)やアドレナリン(エピネフリン)のどちらかによって活性化されます。例外は汗腺です。交感神経支配を受け取りますが、ムスカリン性アセチルコリン受容体を持っています。これは通常は副交感神経系の特性のものなのです。もう一つ例外が特定の奥深くにある筋肉血管で交感神経の緊張の増加に伴って(収縮するよりむしろ)拡張します。これは他の血管では頻繁に見つかるアルファ1受容体よりもよりたくさんのベータ2受容体が存在しているためです。

交感神経緊張(Sympathicotonia)

交感神経緊張というのは、血管攣縮、血圧の上昇、および鳥肌によって示される、交感神経系が刺激された状態のことを言います。

訳:まるとん

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※このページを書いてみて思ったことについてまとめたのがこちらになります。
Wikipedia の "交感神経系" (Sympathetic nervous system)のページを訳してみて思ったこと

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